山形県には約130 種類もの魚介類が水揚げされており、季節ごとに様々な旬の地魚を楽しむことができます。
しかし水産物の流通や販売方法の変化、消費者の食生活の変化などから、地魚に触れる機会が減少し、庄内地域でも地魚の種類、旬、さばき方、何より「おいしさ」を知らない人が増えてきました。このような現状をふまえて、山形県では、地魚の美味しさや食文化を伝えられる方を平成19年から「庄内浜文化伝道師」として認定し、地魚の消費拡大につなげていきたいと考えました。
現在268名の方々が認定されています。職業は飲食店の料理長、魚市場の仲買人さんや鮮魚店、スーパーの水産物担当者、そして会社員や主婦の方など様々な立場の方がいます。
また、伝道師の知識、調理技術を高めるために、指導役として13名の方に「伝道師マイスター」をお願いしています。認定されたマイスターと伝道師には、「認定証」と、名前の刺繍された「伝道師エプロン」が渡されます。
平成22年11月には、伝道師間の連携、技術・知識の向上を図るとともに、庄内浜産魚介類やその料理方法および浜の文化について、県内各地に様々な機会を捉えてPRし、地魚の消費拡大や魚食普及を図ることを目的として「庄内浜文化伝道師協会」を設立しました。
伝道師の方々には、「庄内浜文化伝道師講座・食育教室」と題して、学校や地域の親子講座、庄内地域での一般向け料理教室等にて、地魚をテーマにした料理教室の講師を務めたり、それぞれのお店などで庄内浜の魚を提供、その特徴・食べ方を教える、などの活動をして頂いております。
東日本大震災では、避難所での炊きだし支援活動も行いました。現在は、酒田FMハーバーラジオ番組での情報発信や、各種イベントやお祭りにおいての、庄内浜のPRや地魚料理の提供、魚のさばき実演、トークイベントなども行っています。
このような活動を通して、今後も、県内各地に魚食普及の輪を広げていきたいと考えております。